新組織構築プロジェクト

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子供の貧困が社会にもたらす損失は2兆9千億円に上る。少子高齢化社会が当然の世界に・・・子供一人あたりの貧困の増大がもたらす悲劇とは

子供の貧困が社会にもたらす損失 http://buff.ly/1QXvQJG

日本財団が、増え続ける貧困の連鎖を放置した場合に、貧困家庭の子供を支援せず放置した場合、個人の所得が減る一方で、国の財政負担が増えることから、現在15歳の子供だけでも、経済や国の財政に与えるマイナスの影響=「社会的損失」は2兆9千億円に上ると数値化したことを評価したいと思います。

子供の貧困2.9兆円の経済損失 15歳だけで、日本財団推計 http://buff.ly/1RqPBJ0
日本経済新聞より

日本財団は3日、貧困家庭の子供を支援せずに格差を放置すると、現在15歳の子供の1学年だけでも、社会が被る経済的損失が約2兆9千億円に達するとの推計を公表した。政府には、約1兆1千億円の財政負担が生じるとしている。
 日本財団は「子供の貧困を放置して生じる経済的な損失は大きい。教育格差の解消に向けて対策を進めるべきだ」としている。

これまでも、貧困によって受ける教育の格差を生み、それによって、負の連鎖を起こってくることは問題視さえてきましたが、数値化することで客観的な議論ができるようになります。

数値そのものは、今後も継続して検証していけばいいのですが、社会が教育への投資を怠れば、その結果、社会そのものの損失が膨れるという認識の共有が重要だと思います。

貧困が教育の機会を奪い、それがハンディとなり、貧困からぬけ出せないばかりか、子供世代にまで連鎖していく不幸はなんとしても克服しなければなりません。希望が持てない社会は活力を失います。

日本が経済の活力を失い、次第に世界の中での存在感や、影響力を失ってきたのも、人口オーナス問題だけでなく、公的な教育予算が先進国としては恥ずかしくなるほど少なく、教育への投資を怠ってきたからではないでしょうか。貧困による直接的な経済損失だけでなく、努力すれば貧困さか抜け出せるという希望を失えば、チャレンジする文化を失い、それが社会の停滞を生み出すことにもなってきているのでしょう。

子どもの貧困「社会的損失4兆円」 NHKニュース http://buff.ly/1QXMLvF

教育経済学が専門の慶應義塾大学の中室牧子准教授は「これまで子どもの貧困は個人の問題と捉えられがちだったが、社会や経済全体に影響があることが示され、私たち一人一人の問題として考えるきっかけを作ってくれたことは非常に重要だ」と話しています。さらに「努力すれば何とかなる社会であることは非常に大事で、不幸にも親が子どもの教育に十分投資できないときには社会が補うべきだ」としたうえで、「貧困の連鎖を断ち切るためにどの年代の子どもに学習支援を行うことが効果的なのかや、中退する子どもはどういった問題を抱えているのかなど、分からないことも多く、今後、研究していく必要がある」



人類は長い年月をかけて少子高齢化してきました。

人類は少子高齢化しました - A Successful Failure http://buff.ly/1TDDU0M

日本は世界の少子高齢化の流れの中で、先頭を走っている国家だ。出生率は極めて低く、世界一の長寿命を誇り、世界に類を見ない速さで高齢社会に突入した。政府は様々な子育て支援を通して少子化の是正を図ってきたが、それが絵に描いた餅に過ぎなかったことは、次のグラフが雄弁に物語っている
国立社会保障・人口問題研究所 http://buff.ly/1lAnD0X


昔、日本で出生率が高かった時代には、子供を生むことには、働き口を増やし、収入を増加させるという経済的合理性があった。今の時代は、子供を生むことは、養育費の負担を増加させ、生活レベルを低下させるという経済的に非合理な選択となってしまっている。本気で出生率を改善させたいと思うのであれば、子供を生むことに経済的合理性を与え、子供を生むと儲かるような状況を作るしか無い。
残念ながら、おそらく出生率を劇的に改善させるような大胆な施策を実現する事は困難だろう。となれば、大幅な経済成長が期待できず、徐々に人口減により国力が減衰していく中で、どのように国家を運営し、世界の中で自国を位置づけるのか、というどの国もまだ体験したことがない未知の試練に、日本が真っ先に挑まなければならない。
そして日本につづいて世界の他の国々も同様に少子高齢社会の中での国家運営を余儀なくされていく。右肩上がりの成長を前提とした施策はもはや成り立たない。日本は21世紀の少子高齢化した人類の行く末を左右する重要な試金石となるだろう。そう、日本の失われた20年をまさに今ヨーロッパとアメリカが追いかけているように。


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